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【元保健所職員のつぶやき#2】姫路市におけるノロウイルス食中毒事件について、「飲食店営業」の製造限界値とは



こんにちは、元保健所職員で薬剤師のモトヒロです。


今日は最近発表のあった食中毒事件で、私が感じたことを記事にしてみました。


この記事を読むことで食品衛生の理解が深まります。今後、同許可の取得を考えている方は是非、ご参考にしていただけると幸いです。





1.事件について

令和6年2月4日(日曜日)に管内の医療機関から、当該施設が提供した食事の喫食者複数名が嘔吐、下痢等を呈し、共通食として下記施設で調理し、2月3日(土曜日)に販売した巻きずしがあるとの通報があった。これを受けて同医療機関を受診した患者及び当該施設の調査を進めているところである。

これら患者に共通する食事は、令和6年2月3日に当該施設が販売した食事以外にないこと、患者の発症時間や症状が類似していること、他に感染経路を疑う事象が確認できなかったこと、並びに、患者を診察した医師から食中毒患者の届出がされたことから、当該施設の食事が原因の食中毒と断定し、同日、施設に対して営業禁止処分を行った。





2.元食品衛生監視員(私)が勝手に経緯を創造

ノロウイルスについてはこの間の記事でお説明したので、そちらを見ていただけると嬉しいです。



今回は、「飲食店営業で製造数の限界値」について考察したいと思います。

テレビの取材のなかで、食べて2時間後に体調不良になったという内容もありました。

ノロウイルスの潜伏時間は24~48時間(潜伏期間とは体内に病原体が侵入してから、症状が出るまでの期間)と言われるなか、だいぶ早い発症の人もいらっしゃいます。

その方は初動がノロウイルスだったのか、または別の原因だったのかと考えてしまいますね。

私が個人的に一番の焦点だと思っているのは、やはり製造数かと思います。

(実際の店舗に伺っていないので確かなことは言えませんが、)飲食店内で約1700本の恵方巻を作るのは至難の業のように思います。

そもそもの作業場所があるのか、2次汚染の可能性も高いでしょうし、常温保存もいつも以上に長くなるのではないでしょうか。作業に係る人もいつもと違ったのではないでしょうか。

食中毒事件になるときは、通常作業と異なるときに発生する可能性が高いです。


今後の調査で詳細が判明していくと思いますが、原因を究明し、今後の対応に活かして頂ければと思います。




4.最後に

以上が、「飲食店営業」の製造限界値についての解説でした。

食中毒事件については、体調不良者の皆さんが1日も早く回復することを願っております。また、当該施設者につきましても、慌ただしい中だと思いますが、今後の感染対策の徹底にご尽力いただければと思っております。




 
 
 

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