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紅麹主原料による自主回収について

こんにちは、元保健所職員で薬剤師のモトヒロです。


今日は最近発表のあった自主回収事例で、私が感じたことを記事にしてみました。


この記事を読むことで食品衛生の理解が深まります。




1.紅麹コレステヘルプについて

紅麹コレステヘルプは、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)の数値を下げる効果が期待される機能性表示食品です。

この製品には米紅麹ポリケチドが含まれており、LDLコレステロールとHDLコレステロールの比率(L/H比)を下げる機能があると報告されています。

しかし、最近の報道によると、小林製薬の紅麹コレステヘルプを摂取した人々から健康被害が報告されており、特に2023年9月以降に製造された製品を使用した人々に被害が集中しているとの情報があります。




2.機能性表示食品について

機能性表示食品は、消費者庁の定めるルールに基づき、事業者がその食品の安全性と機能性に関する科学的根拠を届け出ることで、特定の保健の目的が期待できる旨を表示できる制度です。この制度は、特定保健用食品(トクホ)とは異なり、国による審査は行われず、事業者の責任において適正な表示が求められます。消費者は、消費者庁のウェブサイトで公表されている届出内容を確認し、自らの判断で製品を選ぶことができます。しかし、機能性表示食品に関する過剰な広告や誤解を招く表示には注意が必要であり、消費者庁は正しい理解と情報に基づく選択を呼びかけています。届出された食品の安全性や機能性の根拠に関する情報は、消費者庁のウェブサイトで検索可能であり、消費者が購入前にこれらの情報を確認することが推奨されています。また、不適切な表示に対しては、景品表示法に基づく措置命令が行われることもあり、事業者は正確な情報提供の重要性を認識し、消費者の信頼を損なわないよう努める必要があります。機能性表示食品の届出情報は、消費者庁のウェブサイトで公開されており、消費者はこれを利用して、科学的根拠に基づいた合理的な食品選択を行うことができます。




3.現状と今後について

大阪市は食品衛生法に基づき、対象となる製品の回収命令を出し、岐阜県の保健所は製造工場に立ち入り調査を行いました。これにより、死者が2人に増えたことが確認されています。

この問題は、消費者の健康と安全に関わる重大な事態であり、小林製薬は自主回収を行うとともに、使用中止を呼びかけています。また、製品を使用した後に体調不良を感じた消費者に対しては、健康相談受付センターを設置し、相談を受け付けています。

また当該商品を原材料として使用した、取引業者が製造した紅麹関連商品も続々と自主回収を始めております。

消費者庁のウェブサイトでは、届出情報の詳細を確認することができ、製品に関するQ&Aや摂取上の注意点なども掲載されています。


紅麹コレステヘルプに含まれる成分やその効果、さらには最近の健康被害の報告についての情報は、消費者にとって非常に重要です。


このような状況を受けて、消費者は製品の安全性についてより一層の注意を払う必要があります。特に、紅麹コレステヘルプを含むサプリメントを使用する際には、製品の成分や摂取方法、そして潜在的なリスクについて十分に理解し、必要に応じて医師や専門家に相談することが推奨されます。健康食品やサプリメントは、疾病の治療や予防を目的としたものではなく、あくまで健康維持をサポートするためのものであることを忘れてはなりません。




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